長女と次女、死産と新生児死
ある場面で、私の妊娠・出産歴を記入する機会があった。
初めての妊娠では初期流産。
次の妊娠では39週で出産したが、逆子で『死産』― と書いてしまった。
琴子が死産の扱いを受けていた日々、「死産だって新生児死だって、皆同じ命じゃないか!」とそう自分に言い聞かせて、そして実際に人にも言っていたので、すっかり私自身の中で、死産という言葉が違和感ないものになっていた。
でもそれを見て、相手の方は、
「お子さんは一人」
と言った。
その一人とは、琴子の後に生まれたリンズのこと。
「いえ、二人です」
と空かさず訂正したら、
「だって、死産…」
と言われたので、
「書き間違えました、裁判をして、生きて生まれたことが認められたのです」
と言ったら、納得してくれました。
「生きていることが認められた!」
と喜ぶ自分と、
「死産だって、母親のお腹の中では生きていたし、同じ人間の死だ!」
と想い続ける自分がいて、死産でも戸籍に載せるか否かの判断は親にさせてくれればいいのにとか、裁判が終っても、まだまだ自分の中でグルグルしていることや、現実が変わったということ、それがあまりにも円滑に運ばれたことにより、拍子抜けしたままなのかな、言葉に慣れていないこともあって、こんな書き間違えをしちゃっています。