逆子の外回転術

いつも拝見しております、僻地の産科医さんのブログより

ブログ:産科医療のこれから

より

助産所助産師の妊婦に対する指示につき過失が認定された事例

私も外回転術を3回受けています。

私ももしかしたら、常位胎盤早期剥離になっていたかもしれないのですね。

今更ながらに後悔と反省です。

でも、知りませんよきっと、妊婦さんで知らない人もいるとおもう。

仮に“自然分娩”という言葉に魅了されていない方だとしても、

1.外回転術に熟練した医師が行うこと

2.超音波断層法を用いて、胎児・胎盤の位置及び胎児心拍数の変動を十分観察しながら行うこと

3.合併症を熟知していること

4.緊急帝切ができること、が求められる。

ということは知らない。

知っている人にとっては当たり前のことなのかもしれないけど、信頼している助産師がこれらを伝えず、そして、「大丈夫」と言ったら、それを疑うことが出来る人もいるかもしれないけど、疑わずに信頼し続けてお願いしている人は、今でもいるとおもう。


リンズもダンジも一時期逆子になり、二人は自分達で頭位に戻ったのだけど、二人とも臍の緒が絡まっていて(分娩後に知った)、分娩直後、リンズはすぐに泣かなかった。

でも、処置を受け(1分を待たずに泣いたとおもうけど)、お陰様で何事もなくいる。

ダンジはすぐに泣いたけど、産後に主治医の先生が病室に見舞ってくれた際、心音が下がってきて急いだらしいと担当の助産師の方に聞いたらしい話を教えてくれた。

よく『逆子を直すと臍の緒が絡まることがある』と聞くし、関係があるのかなっておもう。

(琴子の逆子を直そうとH助産師のところへ行き、話をしていたときにも『臍の緒が絡まるってことは…』と聞いたら、

「ない。絡まるのは車の振動とかでだ」

と、きっぱりと言われた。

それを信じた私の愚かさは笑われても仕方のないことなんだけど、じゃぁ、そう説明するプロの立場の責任は?)

だから、私は無理に直すより、胎児であれ二人の意思に任せつつ、もし超音波診断とかで臍帯巻絡と分かったら、帝王切開を選択するな。

実際に、友人天使ママさんの場合、胎児ちゃんの首に臍の緒が絡まっていて、悲しいことが重なり、胎児ちゃんが突然亡くなってしまった…ということもあるし、これはどうしても避けられない、悲しいことなんだけど。

滅多にあることではないと聞くけど、琴子のお友達のお話だから、私としては他人事には出来ない。

正しい外回転術を否定する気持ちはない。

ただ、もしまた私が妊娠して、また逆子になったとして、琴子のように臨月になっても直りそうもないとか、外回転術をするかの選択肢が目の前に表れても、私はそれは選択しない。

そのときは気持ちよく、手術台という名の分娩台にのる。


出来るだけ子供に良い環境を…というのはよく分かる。

それは同じ。

でもそれは“生まれてすぐに白衣を見せたくない”とか“自宅で産みたい”とか“助産院で産む”ではなくて、無事に生まれてくるためには何をしてあげられるかってこと。


琴子は臍の緒は絡まっていなかったけど、死んでしまった。

外回転術での結果ではないけど、自分の記憶に重なることがいくつかあるので、深く考えさせられる。



私が琴子にあげられなかったこと、反省と後悔を一緒にしながら考える。