分娩費についての例えを紹介します

いつもご覧くださっているチアキさんが、私以上に私の疑問を理解し、分かり易い例え話をくださいました。

過日の『分娩費について』にくれたのです。

このブログをご覧くださっている方の中で、コメントまでを読んでない方もいらっしゃるとおもい、日記として紹介したいとおもいます。

下記、太文字が引用部です。


病院:救命ボートと救命胴衣と、万が一の事故に対応できる乗組員のいる客船

助産院:アットホームな接客が売りだけれども、救命ボートや救命胴衣や緊急事態に対応できる乗組員はなく、万が一事故になったら他の船に助けを求めるしかない客船


この2隻で同じ目的地まで船旅をするとしましょう。

何事もなく無事到着できれば、それほど問題にはならないかもしれません。

むしろ快適な船旅ができた、よい旅はよい人生よと、後者の船に乗ったお客さんの方が満足度が高いことがあるかもしれません。


しかし、ひとたび何か悪天候や事故に巻き込まれ、船がしずみかかった場合を想定すると、どちらが安全か、どちらの船の乗客が助かる可能性が高いかは一目瞭然でしょう。


この2隻の乗船料が同じなのです。


もちろん、病院という船に乗っていれば、いつでも何が起きても100%助かるというものではありませんが、それにしても。。。


そう考えたならば、安全のための設備・スタッフを整える経費のかかる病院と、そうではない助産院の分娩費が同等なのは、簡単に納得はできません。


命より大切なものはないという大前提に立った場合、助産院の持つアットホームさやその他の売りが、安全性と同等のお金で得られるべきものとは思えません。


そしてもう一つ問題なのが、助産院という船を選ぶお客さんが、その船に救命ボートや救命胴衣がないことを十分理解していないこと。

もし何か起きたら、他の船に助けてもられるから大丈夫、程度にしか思っていないことが大問題です。

助けを呼んでも、すぐには来てもらえなかったりして船が沈んでしまうかもしれない。

最初から安全性の高い船に乗っていれば・・・という事態がありうることをどれだけ理解できているでしょうか。


もし口コミで、「あの船、救命ボートないらしいよ」という情報が流れたとしても、

「え?でもそんな事故なんてめったにないし、それにチケット代もかわらないからきっと大丈夫」と思うお客さんがいるかもしれません。


まぁそれでも、それぞれの船が乗船料をいくらに設定しようが自由、お客さんがどの船を選ぼうが自由、乗船料をいくらであろうとそれぞれの客が納得しれいれば自由であるのでしょう。


やっぱり一番の問題は、助産院という船は、病院という船より事故やしけに弱いという事実がしっかりと周知されていないことではないでしょうか。


例え話だけではなく、チアキさんが示されている疑問の内容も、私が感じていることと同じです。

やっぱり一番の問題は、助産院という船は、病院という船より事故やしけに弱いという事実がしっかりと周知されていないことではないでしょうか

そうなんです。

雑誌や書籍やテレビなどで助産院や自宅出産を紹介する際、以前よりも正常なお産だけというのを表記しているけど、危機感を持ってのことではなく、義務的に。

(社)日本助産師会助産所リストにある『助産院でのお産や自宅出産をご希望の皆様へ』から引用。

自然で家庭的なお産を求めて助産院や自宅出産を希望される方がふえています。しかし、それは、望めば誰もが可能な出産方法ではありません。助産師が扱うお産は法律によって、元来合併症がなく、妊娠中の経過に大きな異常がない場合に限られています。

そのため、助産院や自宅出産にかかわる助産師は次のような方にお断りをしております。

特に、逆子(骨盤位)、前回帝王切開(以前に帝王切開の手術を受けたことのある方)頻産婦(5回目以上のお産の方)等の場合は、一つ間違えば母子共の生命にかかわる危険が伴います。こういった方々には、緊急時に直ぐに対応可能な病院でのご出産をおすすめしています。費用やケアの内容についても、納得してご利用ください。

この内容は産む前に異常があった場合の話であって、実際に分娩中に起こり得る異常に関してまでは触れられていない。

(費用は問い合わせてみようかなぁ。でもまた対応悪くって、凹むかな?)

先日のNHKでの自宅出産助産師の方の紹介でも、お産の危険性には触れていなかった。

何かあったときのための注射器と、その際にテロップで『緊急時には許されている』というような内容があったくらい。

分娩中の事故について、もっと説明をするべきでしょう。



助産院は病院とは違うということを分かっているんですよ、産む前には分かっているつもりなんだけど、助産師がいるっていうことに対して、物凄く信頼しているから、病院の外なんだけど、病院に限りなく近いところで産むつもりでもあるとおもう。