帝王切開意思表示

帝王切開は否定的におもわれがち…

確かに、私も琴子を妊娠中に、帝王切開を回避したいという気持ちがあった。

『経膣分娩』という言葉より、“下から産む”というままに、とにかくそれこそがお産だと言わんばかりに。

琴子が死んで、『死産』という言葉を自分の出来事として受け入れるようになるのに、一番の力になってくれたのが、ネットで知った沢山の天使ちゃんと天使ママ。

私のような話は他にはなかったのだけど、私のような者でも皆受け入れてくれて、掲示板やメールでのやりとりを一日中やっていて、とにかく私を助けてくれた。

一緒に泣いてくれて、人生最高の恋人は? って聞かれたら、迷わずに天使ママ達の名前を言うな。

女同士なんだけど、まるで恋人だった。

凄く会いたかったし、メールが届くのが楽しみで、そして、相手が誰かの言葉に傷付けば、まるで我が身のことのように怒り、苦しみを吐露してくれるのも嬉しかった。


帝王切開というお産に対しての誤解や偏見を払拭してくれたのも、天使ちゃんや天使ママ。

以前にもこのブログで話したことがあるとおもうのだけど、ある天使ちゃんと天使ママは、胎盤剥離で緊急の手術となったのだけど、その場でも、医師から手術に要する説明等を受けていて、でもその緊急性は『麻酔が効かないうちに切開が始まり、物凄く痛かった』という天使ママの話からも分かる。


先日、このブログでも紹介させて頂いた

【妊娠の心得11か条】

10.下から産んでも、お腹から産んでも、あなたはお母さん。


人によっては骨盤位(逆子)などの理由ではじめから帝王切開をしないといけない人もいます。また、陣痛が来て頑張っても、下から産まれなくて帝王切開をしないといけない人もいます。

どんな出産になっても、あなたが身を削って赤ちゃんを産んだことには変わりありません。

帝王切開で産むと子供の性格が悪くなるとか、親子の愛情が無くなるとかいう悪意に満ちた色々な妄説に惑わされないで。

あなたと赤ちゃんにとって一番安全な方法でお産をしましょう。

とあるように、帝王切開というのはまだまだ偏見を持たれていて、子供が無事に生まれているのに、帝王切開になったことで子供を愛せないという話を聞いたこともあるし、離婚したという結果も少なくないらしい。


もっと、帝王切開についての説明を何もないうちからしておくことも、とっても大事なのではないかと、私は感じています。

それこそ、臓器提供意思表示のカードのように、緊急帝王切開を必要としたらに事前に備えられるような、そういうのもあったらどうだろうかとおもっています。

事前に家族で話し合うことも出来るし、それにより、帝王切開を否定的な見方する人も減れば…

なんて、かなり楽観的なのですが…


帝王切開だから安全だとはおもっていません。

どんなことでも、100%安全だとは言えないということを承知しています。

だからこそ、妊娠するということは、帝王切開を予定・予想していない方でも、その可能性を持つことでもあると、当たり前のようでいて、実はなかなか受け入れられていないことなので、もっと教えていって欲しいです。