緊急避妊ピル(ノルレボ錠)

助産院や自宅出産の話から少しずれますが、中絶を減らせるのならと、私にも協力させてください。
「緊急避妊ピル(ノルレボ錠)」のパブコメへの意見も是非。
産科医の方から下記の内容を頂きましたので、転載させて頂きます。

北村@家族計画です。
緊急避妊ピル(ノルレボ錠)も低用量ピルと同じ運命を辿ろうとしています。本日付、厚生労働省では、緊急避妊ピルを承認することについてのパブリックコメントを求めています。できましたら、このメールを他のメーリングリストなどにもご紹介ください。ご質問などがありましたら、北村宛(kitamura@jfpa.or.jp) 遠慮なくお問い合わせ下さい。
以下、サイトにお入りください。

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495100233&Mode=0
低用量ピルの時もそうでしたが、承認反対派などが、このパプリックコメントに驚くほど多数の意見を寄せ、承認審議を先送りせざるを得なくなったという忌まわしい過去があります。僕としては、どうしても、そのような動きを阻止したいのです。
できるだけ簡単な意見(例、「医師です。緊急避妊を早急に承認してください」、「医師です。レイプ被害に遭った女性を苦しめたくない」など)で結構です。下記宛お送りいただけないでしょうか。サイレント・マジョリティの汚名を返上して、今こそ行動をおこしませんか?
(1)インターネットの場合には「厚生労働省・パプリックコメント」からお入り下さい。
*入力フォームの「※件名」欄に「ノルレボ錠0.75mgの医薬品製造販売承認に関する意見」と入力してください。
(2)郵送する場合
〒100-8916 東京都千代田区霞が関1−2−2 厚生労働省医薬食品局審査管理課あて
(3)FAXの場合
FAX番号:03−3597−9535
ご意見は、日本語で、個人の場合は氏名、住所、職業、連絡先(電話番号及びFAX番号)を記載して下さい。(連絡先等は、提出意見の内容に不明な点があった場合等の連絡・確認のために利用します)。なお、寄せられた御意見は、個人を特定することのできる情報を除き、公開されることにつき、あらかじめ御了解願います。

なぜ、今、緊急避妊ピル(ノルレボ錠)が必要なのか?
1.日本では、医師が一切の責任を負って、中用量ピル(プラノバールあるいはドオルトン)を処方し続けてきました。
2.現在「犯罪被害者への医療支援」が47都道府県で実施されており、レイプ被害に遭った女性に対して、緊急避妊ピル(中用量ピル)を無料で提供しています。公に承認された緊急避妊ピルがないにもかかわらずです。

3.多発性骨髄腫の治療薬としてサリドマイドが使われていますが、この女性患者に対しては、必要に応じて緊急避妊ピル(中用量ピル)の提供が義務づけられています。公に承認された緊急避妊ピルがないにもかかわらずです。
4.従来、医師の責任で処方している中用量ピルと、今回承認を待望している緊急避妊ピル(ノルレボ錠)の比較研究を北村が実施しておりますが、その出現頻度をみますと、「副作用なし」(41.4%:94.7%)、「悪心」(55.2%:2.8%)、「嘔吐」(13.3%:0%)などとなっており、ノルレボ錠の安全性は明らかです。レイプ被害に遭った女性に対して、それでも中用量ピルを処方し続けますか?
5.層化二段無作為抽出法によって15歳から49歳の国民男女3000人に対して行った「男女の生活と意識に関する調査」(北村)によれば、直近の調査(2010年10月)でも、既に緊急避妊ピルを使用したことのある女性は46万人を数えています。副作用の強い中用量ピルを服用させていることを残念に思います。
6.そして何よりも、ノルレボ錠を含むレボノルゲストレル(黄体ホルモン製剤)単剤の未承認国は、チリ、ペルー、イラン、アルジェリアアフガニスタン北朝鮮、日本の7カ国が残されているだけです。日本は最後の承認国になるのですか?
7.薬剤でのパプリックコメントが求められたのは最近では多発骨髄腫治療剤「サリドマイド」以来です。同じ扱いですか?

本件については、以下のサイトも役立ちます。
http://www.watarase.ne.jp/aponet/blog/101111.html
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北村邦夫 (Kunio Kitamura)
社団法人日本家族計画協会 家族計画研究センター・クリニック
Research Center/Clinic of Japan Family Planning Association,Inc.
tel 81-3-3235-2694 fax 81-3-3269-6294
中央公論新社婦人公論編集)から新刊発売
『40代からの幸せセックス あなたの「本当の快感」を探す旅へ』ー知らずに女は終われない
『Dr北村のJFPAクリニック』http://www.jfpa-clinic.org/ ブログ更新中
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また、産科医であるsuzanさんが別の場所でご発言なさっていて、これも同時にお伝えせねば!とおもった次第、こちらにて紹介させて頂きます。(強調しているのは私、琴子の母です)

一ヶ月に一度、休日産婦人科救急当番をしています。
一番多い患者さんが、これ。
「避妊に失敗しました」です。

専用ピルが出るタイミングで、
こういう薬がある、医者で処方される、と知ってもらえたら
悩んでいるうちに妊娠して中絶、のパターンの
何割かは減らせるのではないでしょうか。

でも、避妊効果は100%じゃありません。
実際に、アフターピルをもらいにきたのにその後妊娠、
しかも子宮外妊娠で緊急手術になった患者さんを覚えています。
…その患者さんの場合には、それが望んだ妊娠であっても
子宮外になっていたのだろうけれど、
望まない妊娠で中絶を受けるのも、子宮外妊娠で手術を受けるのも
なんだかヒサンです。

きちんとした避妊とセットで
この薬の情報が広まることを強く希望します。

宜しくお願いいたします。