シリーズ;開業助産師のリスクの説明 No.1

以前から助産院や自宅出産での助産師からのリスクの説明はどうなっているのか、という問題ですが、シリーズとして頂いている内容を皆さんにご紹介していきたいとおもいます。今回は助産所で出産されたfraqさんのお話をご紹介します。fraqさん、ご協力くださり有難うございました。
※分娩歴の詳細以外は原文のままです

出産の話について。
私は、平成○年と平成●年に埼玉県の助産所で出産しました。
実家から車で15分程度のところに助産所が見つかり、病院は医者が偉そうに
なんだかんだ指図してくるんじゃないか、こちらの希望とは違うことを事務的に
行うんじゃないか、という怖れから、最初から除外していたからです。
ホメオパシーはなかったと思います。
助産師さんは、問題があればすぐに提携の病院に搬送します、
お産は怖いから、という態度の方です。

平成○年の時は、陣痛が1分間隔になってから48時間経って、ようやく
生まれました。微弱陣痛だったため、長引きました。
助産師さんは、ひっきりなしに胎児の心音を確認していましたが、遷延した
にも関わらず元気な音で、全く問題なく進みました。
私(産んだ本人)が「なるべく病院には行きたくない」とやんわりお願いして
あったこともあり、助産師さんが頑張ってくれ、破水してから45分ぐらい
(曖昧です)で産まれました。手が先に出てきたそうです。
五体満足、健康な子です。
結局、最初からついてくれた助産師さんと、お腹を押してくれる助産師さんの
二人がかかりでした。
産まれた後、助産師さんは「よかったー。この助産所始まって以来の難産
だったよー」と泣いていました。
私は出産とはこんなものだろうと思い、感動もせず、えへへと笑っていましたが。
長時間の出産にも関わらず、出産後、ベッドから立ち上がって自分一人で歩いて
別室に移動したことにも驚かれました。
つわりもなく、助産師さんによると、とにかく私の体力と気力がすごい、と評され
ました。
私はまたもや、出産てこんなもんじゃないの?と思いながらえへへと笑って
いました。

平成●年の時も同じ助産所でお願いしていましたが、微弱陣痛のため、
1分間隔になってから24時間が経ち、二度目ということもあったのか、
助産師さんの判断で提携病院に救急搬送され、病院で3時間後に
出産しました。
病院で、と助産師さんが決めた時は、「ええー」とちょっと不服そうな顔をしたと
思いますが、「病院で!」と再度言われ、「ですね」と同意しました。
こちらも、五体満足、健康な子です。

「お産は自然なこと」という考えのあほな産婦だった私は、一度目のお産で
胎盤を食べる」という話を聞いたことがあるんだけど、と聞いたところ
「えええー、そんなものは絶対食べませんよ。気持ち悪いでしょー。だめだめ」
と言われ、胎盤を見せてもらうだけで終わりました。珍しいのでじろじろ見ました。

また、K2シロップは目の前でちゃんと与えてもらいました。
会陰縫合は、軽い裂傷のため、二度とも行われませんでした。
助産所には、ピアスのようなものが用意されているとのことでした。

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私自身は、お産で母が死ぬこともあるし、子が死ぬこともあるし、何らかの
障害があることもある、ということを、出産前からずっと肝に銘じており、
満足な医療がなされないことで助産所で誰かの命が失われることがあっても、
異論はない、と思っていました。
出産前に(ぼーっとして)いろんな情報を仕入れなかったこともあり、「太古の
昔からみんながやってる(出産)ことなんだから、なるようになるはず」という
ぼんやりとした考えしかありませんでした。
死ぬことが悪いことじゃないし、現在の発達した医療を受けられずに失われる
命があることはおかしなことじゃない、という気持ちでいました。
今でもその考えはありますが、琴子ちゃんお母さんのブログを読み続けている
うちに、救えるはずの命を救わないことが悪なのかな、と考え始めています。

病院では、出産後、普通に歩けるはずだと思いベッドを降りたら、貧血で
倒れそうになり、支えてもらってやっと歩けたほどで、驚きました。
出血量は二度とも同じ、中程度だったのに(ただ、私は2歳老けていましたが)。
そのことで、「やっぱり病院は違う。。」と勝手に思いました。
病室に鍵がかからないのも怖いし。。やくざやさんに間違われて、射殺された
事件がちょっと前にありましたので。

病院の医者や看護師さんは悪い方ではありませんでしたが、授乳時刻が決められ
ている不便さと不自然さにどうしても慣れず、1日早く退院させてもらいました。
退院したいと申し出ると「退院するの?いいよ。だけど、早く退院したことで赤ちゃん
に何かあっても訴えたりしないでね」と念を押されました。私もそんな考えは毛頭
ありませんでしたし、健康で産ませてもらってありがたい気持ちでしたので、約束
しましたが、「病院て大変なんだな」としみじみ感じました。

以上がくださった内容です。昨年に既に頂いていました。その頃に私から一度メールを送らせていただきましたが、ご連絡はないままです。
本当に手から出てきたのでしょうか…手から出てきたという場合はこのような対応(搬送しない)で構わないのでしょうか、私は手から出てくるのは足からよりも大変なことだと聞いていたので、本当なのか?と結構驚いています。お子さんが生きていてくれるのが琴子のときと重なって、信じられないほどです。勿論、お元気であるという結果は、それだけは良かったとおもっていますが、手から出てくるお産を事前に把握出来ていないことも、分娩進行の助産師の判断に素人なりに疑問を感じますので、「手からだったけど大丈夫だった」と伝わっていかないで欲しいと願うばかりです。

開業助産師がどのようなリスクの説明をしているかの具体的な話がないようなのですが、多分、最初にあった「お産は怖いから、という態度の方」という印象が残る程度のものであったのではないかとおもいます。