再度、助産師教育の見直しを!

私は助産師の方の何気ない発言の中に「病院(医療)批判」を感じるたび、助産師教育の見直しを真剣に考えてくれないものかと強く願ってしまいます。
病院に勤務している助産師の方のブログ、助産師チエのブログ 産むということを読んで、残念な気持ちでいっぱいになりました。

いつも思っていることですが、病院で産む人の多くは「産ませてもらう」感じで
来ているなと思います。もちろん、全員ではないですよ。

唖然とします。何故、病院で産もうという選択に対してはこうも冷たいものなのか。
この、“産ませてもらう”という表現に対しての疑問はふぃっしゅさんのブログ医療介入とは 43 <「産ませてもらう」と感じる時は?>を是非。


再度、助産師チエさんのブログから*1

「なるべく自然な出産がしたい」という希望をもつ人がいますが、それなら余計に
自分自身がしっかりと管理していかなくてはならないと思います。
危険なお産にならないように、なるべく薬を使わないで自然に産めるようにするには、
大切なことなのです。

この、“危険なお産にならないように”と“なるべく薬を使わないで自然に産めるようにするには”が並ぶことで、薬を使うと危険なお産になるという誤解も生じます。これは当時の自分の思考回路を思い出せば実感を持って言えます。
実際には自分自身がしっかりと管理していても叶わないことがあるのに、そういう事実は助産師教育には含まれていないのでしょうか?
助産院や自宅出産での母子の死亡例は、助産師の教育には入っていないのでしょうか。

自己管理は妊婦に限らず、本来は常に必要なことだったりもしますが、妊娠するとやたらと言われます。特に、助産院や自宅出産で開業助産師の方が厳しく言うというのは、時にはそれが愛情表現のこととしても成り立つのでしょうけど、自分ではしっかり管理していても避けられない状態に陥った時に、「管理できていなかったのか?」と、まずは自分を責めることから始まってしまいます。これらも、自己責任論の一端を担っていると感じています。
『管理していれば』なんて、願い事でしかないことなのに。

助産院のお産は危険だと思っている人がまだまだ沢山います。
家で産むということも危険だと思われています。

違うのですか?
助産院や自宅出産が許されている以上は、助産院と自宅出産のリスクの説明は徹底してされているべきです。病院でのリスクとかではなく、助産院や自宅出産でこそのリスクの説明をしっかりとしてくれないと、正しい選択肢を与えたとは言えないと思います。そしてこのようにして、情報の流れ方にもまだまだ偏ったものを感じます。


日本中の助産師の学校で「助産院と自宅出産の事故について」が組み込まれているとおもえないです。既に組み込まれているとしても、しっかりと時間を掛けて、開業助産師の、その先で生じている事故の具体例はしているとおもえません。


先にご紹介したふぃっしゅさんのブログの中でのご意見

そしてもうひとつ、分娩介助する側が理想的なお産をイメージしすぎることが、かえってこの「産ませてもらう」妊産婦さんがあたかもいるかのように感じてしまうのではないかと思います。

で思うのですが、もしかして、助産師の教育って理想的なお産についてばかりなのでしょうか? 事故やリスクのある出産についてはあっても、病院でのことばかりではないでしょうか? そう考えると、なんとなく合点が行くのですが...

助産師教育の見直しをして欲しいです。早急にして欲しいです。そして、既に助産師となった方たちにも再教育の場を設けて欲しいです。その教育が子どもの死であるという事実を、産む側にも伝えて欲しいです。

*1:補足しました / 2012.11.24記