喘息と妊娠、助産所では? (答)

先日の「喘息と妊娠、助産所では?」に頂いたご意見をご紹介いたします。

喘息は「中くらいの重症度」の人が一番危ないと思っています。
重症の人はしっかりと薬を使っていて、医者が管理している
軽症の人は「軽症」だから大丈夫

中等症の人は自分では「軽症」と思っていて、薬もいい加減だし、医者にも行かない。その結果、大発作を起こして命を落とすことがある。
産婦人科医さん)

今、ぜんそくは発作時の管理だけでなく、
ふだん「発作予防」のためのステロイド吸入を行い、
「発作のおきにくい」状態を長く維持するやりかたで管理されています。
少量のステロイドなので妊娠中ももちろん使うことができます。
ただ、これを使っていても発作が100%起きないわけではないので、
喘息管理のできる内科系専門医がいる病院で分娩すべきです。
「生活に気をつければ」というのはつまりもし発作が起きたら
「生活に気をつけなかったから」と言われてしまう、ということですよ。
助産院分娩も自宅分娩も「生活に気をつければ」大丈夫、で、
何か事故があれば「生活に気をつけなかったから」で挙句の果てに
「自分で選んだことだから自己責任」とくる、全部同じやりかたですよね。
その無責任さ、お産する人の安全は後回しのもうけ主義態度に、怒りを感じます。
(suzanさん)

絶対止めておいた方が良いと思います。
軽度とは言え発作がある状態なら、そのコントロールがつけられる状態で出産に望むべき。

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そも、自覚症状が軽いからとて喘息としての重症度が軽いとは必ずしも言えません。呼吸状態が悪い状態に「慣れて」しまっているということは良くあります。
〔オタ小児科医@mannythestarさん(Twitter)〕

思った通り、喘息を持つ方が助産所で分娩をするというのは、非常に危険な行為ということで間違いないようです。
症状が軽度であれ喘息であるならば、助産所(自宅出産)での分娩は危険だと認識し、母子の安全のためにも病院での分娩を迷わずにしていただきたいです。



……でも、何故か前回紹介したブログでは、開業助産師が喘息を生活にさえ気をつけていれば程度の指導で受けてしまっていました。この件に関しては今後、やはりどこかにきちんと意見を求めてみたいです。それにより、果たして助産所でも場合によっては、生活にさえ気をつければ受けても良いということでしたら、ふぃっしゅさんのご指摘

私のブログの2013年1月30日の記事「助産師と自然療法そしてお手当て23 <バイブル商法と私のあちゃーな経験>」http://d.hatena.ne.jp/fish-b/20130130に、1970年代から80年代初めの頃の喘息に関する認識を書いたのですが、もしかしてその頃の認識で止まってしまっているのではないかという印象を受けました。
授業で「喘息では死なない」と習ったぐらいですから。

の認識のまま、現在に至っているということになりますね。


yuririn さんがコメント欄で

まさか、身体を冷やさなければ喘息も大丈夫とは思っていないですよね?

と書かれていますが、私が自然万歳として関わっていた内容から推測すると、喘息の場合は冷えというよりは、アレルギーで食生活見直し、改善に力を入れていたとおもいます(アトピーは温めるとかえって痒みが増すので、温熱系に抵抗ある)。以前にアトピー性皮膚炎を始めとしたアレルギーの治療に熱心な自然派の小児科医の先生の講演にて、あるママが「子どもが喘息」と相談したところ、「アトピーじゃないのなら、それは喘息ではない」というようなことを言いきっていました。

上記の医師は喘息は遺伝で、「パパかママが喘息か?」ということも問いただしていました。件のママがアトピーの症状なし、両親に喘息なしということを伝えたら、「じゃぁ喘息ではない」というようになりました。アレルギーになりやすい体質ということでは遺伝しやすいと言えるのかもしれませんが、実際にそのママのお子さんは症状から「喘息」と言われていまして...講演会からの帰路、そのママと私で質疑応答から考え、悶々としたものです。


喘息について、やはりこれも助産所問題として掘り下げていくべきように感じましたので、継続していきたいと思います。また貴重なご意見をいただけましたら、どうぞよろしくお願いいたします。