今年の始まりに

琴子の死んだときの年末年始が地獄であり、以来、新年の挨拶が苦手になりました。
世間が楽しそうで、自分の子どもが死んでも異常なことではないと言われてるような賑わいに慣れるのも、子どもの死を自分が軽くしてしまうようで辛かった。

天国がちょっとだけでも覗けたらいいのにね。せめて、子どもに先立たれた親の唯一の権利としてそれができたらいいのに。夢でもいいから、ちょっとだけ様子を教えて欲しい。年賀状のように、去年のうちの子の様子を一枚だけでもいいから。

天使たちが「今年」とか「去年」とか、そういう節目に気が付けないくらいに楽しい日々を送っていると祈っています。その極楽からの余り風が、天使ママ達や、生きられる命のためにと尽くしてくださる皆様に届くことも祈っております。
今年もよろしくお願い申し上げます。