4人になると…

先日、同町内の知人の家の女児ちゃんを家に招き、リンズの相手をしてもらった。

女児ちゃんは5歳になるお姉ちゃんで、リンズのこともよく可愛がってくれるので、たまに一緒に遊んでもらっている。

この日も、我が家でリンズの相手をしてもらって、楽しく過ごしていた。


―うちに招いたのは初めてのことではない。

女児ちゃんちにも何度も行っている。

琴子が生きていれば、今ごろは「もうじき3才!」と言っていた頃。

女児ちゃんは琴子よりも2歳もお姉ちゃんで、琴子が亡くなったときには既に知り合っていて、琴子が亡くなった後も女児ちゃんの成長を見ていたし、琴子に重ねることはあまりなかった。

あっても、そんなに辛いということはなかった。

でも、この日は一瞬で底に落ちてしまう気がした。


近くの田んぼの用水路で、リンズと女児ちゃんが泥遊びをしていた。

私の手に負えなくなったので、旦那を呼んだ。

すると、女児ちゃんが私のところではしゃぎ、リンズが旦那に手を持たれて、泥から重くなった足を持ち上げて、そして私と女児ちゃんを見て、笑った瞬間だった―

「あぁ、これだ、これが琴子だったら―」

と、ズドンと落ちてしまったのだ。

幸せそうな瞬間であればあるほどに、そこに琴子に置き換えられる何かがあるほどに、凄い勢いで自分が落ちていってしまう。

旦那も笑っていたけど、心の中では同じだったのかな…


一度だけでいいから、琴子とリンズが遊んでいる姿を見たい。

一度だけでいいから、琴子に触れたい。