2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

小さな棺

あの小さな棺を初めて見たとき、棺の大きさに驚いた。小さな棺が琴子には大きい…琴子は小さいまんまだったから、一番小さい棺を用意されても、琴子がすっぽり入ってしまえる大きさだった。棺に入れるまで、琴子を何遍でも抱くことが出来た。でも棺に入れたら…

琴子の蘇生について

どう書こうか悩んだのだけど、今、私が一番書き易い手段を選ばせてもらいます。ご質問くださったおさんばちゃんさんへの回答というような形で…逆子でしかも足位(!)で、「逆子も取り扱える」とはっきりおっしゃったのおそらくご高齢の産婆さんで、多分、70…

子供を失った夫婦の家の中

私がHを知ったのは、地元の知人O氏がHのところで3人のお子さんをとりあげてもらっている上に、自分(O氏は男性)が臍の緒を切ったと、いっつも言って歩いていたから。O氏は若い女性を知ると、「君が妊娠したら、素晴らしい助産師を紹介するよ」と、所構…

例えて言うなら『自慰行為』

『自宅で産みました!』を聞くと、ちょっと嫌悪感。『産み方は生き方!』?だったらきちんと詳細を書いてよ。自宅だったらどんな生き方なの?病院だったらどんな生き方と言うの?帝王切開だったらなんだと言うの?死産の私はどうなるの?ねぇ、聞かせてよ、…

幸せを失った夫の涙

当たり前だよね、娘が死んじゃったんだもん。あんなに楽しみにしていたのにね、やっとお腹から外に出てきたのにね、琴子は死んじゃったんだもんね…あんなに楽しみにしていたのにね。こんなこと、想像していなかったよね。泣くのは当たり前だよね…出産後、誰…

自然分娩への憧れと生活様式の違い

今日は私が感じている“不自然な自然”の話をしようとおもっていた。なにかのご縁だろう、Care the wordのノーラ・コーリさんからメールを頂き、その内容がまさに今日、私が伝えたいとおもっていた内容だった。今日はノーラさんのくださったメールをかなり引用…

助産師の皆様へ

最近、助産師の方からメールを頂く機会が増え、私としては接点が増えて嬉しいのですが、きちんとお伝えしておく必要を感じることがあり、あえてこの場で伝えることにしました。まず、私は助産院で娘を亡くしたからといって、過去に一度も『この世から助産院…

VBAC

私が琴子を出産したH助産所のH助産師は、私にはっきりと「双子も高齢出産も帝王切開の傷のある人も産めるんだ」と言っていました。何処で?何処でって、このH助産所でです。当時の私はそれが違法な行為だとは知らなかったので、まぁ腕に自信のない助産師…

このままどこかで死のう

『このまま、どこかで死のうよ』と、琴子を亡くして、その亡骸を私の腕に抱き、旦那の運転する車の助手席で、私はそれが当たり前のことだという気持ちのまま、旦那に言ったことを思い出す。旦那は「駄目だよ」とだけ言うから、「どうして?」と聞いたら、「…

『助産院での出産による被害者の会』

『助産院での出産による被害者の会』…どうやって発足させたらいいのだろうか。きっと大勢いるとおもうんだよね、被害者。お子さんを亡くされたとか、奥さんを亡くされたとか、奥さんもお子さんも亡くされたとか、お子さんに障害が残ったとか、奥さんに…病院…

それは無理。

もう5年になるかな、自宅でヨガを教えている先生に出会い、よく通っていた。1回2時間1000円で、参加は自由。先生のヨガはパワフルなものでもやたらと柔らかいものでもなく、それぞれの身体の状態に合わせたものなので、何もかもを気に入って、私は長年支持し…

裁判を決心した日

弁護士さんに相談しようと決めたのは、私がリンズを妊娠中の今年の1月。『このまま出産して、この子が元気だったら、私はもっと琴子のことを出来なくなってしまう』という焦りと、通っていた病院の助産師さんたちの誠意ある対応に触れ、いかに酷い扱いを受け…

命の保障

『助産院で産んでも、病院で産んでも、特別な医療介入がない限りは出産費用はそれほど変わらない』不思議だ。助産院では医療介入はあってはならない(琴子とのときにはあったし、助産師会もそれを違法とは言わなかったから謎を含む)。私が琴子を産んだH助…

本当に素晴らしいのは…

私の大嫌いな言葉は『自分の子供だから可愛い』。この言葉、大ッ嫌い。こういうことを言う人に聞きたいのが、「じゃぁ親の貴方達が早くに死んでしまったとき、孤児となった貴方達の子供のことは、他人には可愛がれないってことになるけど、構わない?」。前…

自宅分娩と高齢出産

NHKの朝の連ドラ『ファイト!』で、酒井法子演ずる母親が、自宅分娩をしていた。別にいいよ、自宅で産んでも。どうせドラマの中では子供は死なないだろうし、私のように、逆子でも大丈夫なんて言っちゃうような助産師の設定にはならないだろうし、第一、ただ…

裁判の報告をしないまま…

裁判を決意してから起訴まで、夫の強い要望もあって、私の実家の家族以外の人には一切報告をしなかった。私の実家だけが何故に許されたかといえば、前にも書いたが、私の父親だけが「産婆を訴えろ!」と言ってくれていたので、2年も経ってからだけど、そう…

琴子の思い出

裁判を起こすにあたり、琴子の引出しを開けることが多くあった。この引出しには琴子の写真が入っているし、友人や知人から贈られてきた手紙や季節の飾りとか、とにかく、私にとってはここだけが琴子のために残された空間なのだ。琴子の写真といっても、出産…

元栃木県支部長Y

酷い助産師はHだけじゃない。2003年の9月、まだ琴子を失って日が浅い頃に、地元の友人(といっても今では絶縁したけど)で数年前に助産院で出産をしていたSが、自分が世話になった助産院の助産師は助産師会の栃木県支部の支部長で、話を聞いてくれると言っ…

助産師全員が正しいわけなんてない。

東京都内で開業助産所を持ち、自然なお産を薦める書物も刊行している有名な助産師がいる。Kという人なのだが、自宅出産も請け負うし、なんだかちょっと有名な助産師なのだが、この方には“無責任な行動”を慎んで欲しい。琴子を通じて出会った友人が岡山にい…

新聞記事

今日、読売新聞と地元の新聞社の下野(しもつけ)新聞に記事が掲載された。読売さんの方は今日は入手できず、明日見れるので、全文は明日になるとしても、先ほど、ネット版で読むことができた。下野さんの方は知人宅でとっておいてくれたので助かった。実は…

どういうこと?!

琴子を産んだ助産所はH。助産師も同じくH。2003年の8月31日に生まれ、そのままろくな処置も受けさせてもらえずに亡くなってしまった娘…こんなこと、こんな場面を誰が予想して出産するかな。健診時に異常がない妊婦、普通は生まれたあとの準備なんて、ただ…

これも大事な一歩。

2年前に娘を亡くしてから、ずっと気になっていること…それは、今日もどこかで悲惨なお産が行われているんじゃないだろうか…。私の場合は助産院での分娩の末のこと。それも当時は産婆に騙されていたから、逆子でましてや足から出てきたお産…これを産婆は「逆…