これも大事な一歩。

2年前に娘を亡くしてから、ずっと気になっていること…それは、今日もどこかで悲惨なお産が行われているんじゃないだろうか…。

私の場合は助産院での分娩の末のこと。

それも当時は産婆に騙されていたから、逆子でましてや足から出てきたお産…これを産婆は

「逆子の方が簡単だ」

「足からだったらこうやってやれば良い」

と、手で仕種をして見せて、当時“自然なお産”へ憧れていた私はすっかり騙され、信じきってしまった。

後から考えればどうしてだろうとおもうくらいに、当時の私はあっさりと騙されて、一番大事な娘の命を亡くしてしまった。


“自然な”って何?

病院で産んでいたら帝王切開で、多分無事に生まれていて、今頃2歳になっていたはずの娘。

“自然なお産”に執着してしまった結果、娘は心拍があったのに、呼吸をすることが出来なかった。

出産前にどんなにネットで調べても、誰に尋ねても、助産院での逆子の出産がどれほど危険なことなのか、全く入ってこなかった。

むしろ、『助産院でも無事に産めたって』なんて、今考えるととても無責任な情報

の方は入ってきていた。


助産院で産むこと全てが危険だなんておもわない。

病院でだって、事故や悲しいお産はある。

ただ、助産院での事故の報告や報道は殆どない。

これって、私が娘を助産院で出産したけど亡くしたって報告すると、多くの人が

「自分で選んだんだから仕方が無いね」

って言っていた言葉による力が大きいとつくづく感じる。

事実、私もこの言葉に苦しめられて、前を向くことも上を見ることもできなくなっていた。

私の実父だけが唯一といってもいいくらい、すぐに

「お前達は騙されたんだ、訴えよう!」

って言ってくれていた。

それでも周囲からの“自己責任”という目が怖くって、訴えるまでに2年もかかってしまった。


今、助産院で産もうとしている人にも一緒に考えて欲しい。

「子供の命以上に大切な“自然”なんてない!」