助産院での出産にて−桜ママさんのお話

何度かブログ内にて書き込んでくださっている、「救急搬送人件費」と「新生児搬送車代」の桜ママさんの体験談です。

太文字が桜ママさん。


桜ママさんは妊娠初期には鹿児島県にいらっしゃったそうです。

最初から助産院での出産を決めていたのではなく、実家のある関東K県で里帰り出産をする予定だったので、鹿児島県での病院選びは家から近い個人病院にしたそうです。


鹿児島市の産院でした。

とてもメルヘンチックで、たまたま家の近くであったこと、里帰り出産するつもりなのでそれまでだから別にどこでもよかったという程度でした。

が、ラッキーなことにとてもいい産院でした。

助産師さんがアロマテラピーの資格をとった人がいて、積極的にとりいれてました。

月一回アロマ教室があって、妊娠中も産後も参加OK、気分転換にもなるし、ベビーマッサージ教室もやってるそうです。

この産院は陣痛促進剤を好まないそうで、本当にまずい時のみ、あとはこのアロマを利用して、陣痛促進させる効果があるお茶を入れたり、香りを楽しませたりといったことをとりいれてました。(のちに話す助産院のやり方とくらべてみてください)

つらいことをわざわざ耐えるのではなくなんとか気を紛らわそうという方法をとってました。

マタニティビクス教室(産後もあり)、料理教室もありました。

せっかくの妊娠生活を楽しもうという感じでした。

おかげですべてに参加しまくった私は今考えてもつらいと思ったことのない幸せな妊婦生活でした。

入院中もシェフの作るおいしいお料理に目がくらみ、里帰り出産やめてここで...と何度考えたことか。

鹿児島県の遠くの方からもわざわざくるくらい人気のところでした。

公園のママ友もほとんどがこの産院OBでした。

妊娠がわかったあたりから、保健所主催とかのママが集まる場所や子育てサロンに行くといろんな人の病院の話きけますよね。

私行きたかったし参考になったと思います(たまたまいい産院だったのでよかったですが)。



私はいつ検診にいっても超優等生妊婦だったので自分でも慢心してしまってたんですね。

エッセーやネットでみる「自然のお産を助産院で」といった内容に目がいってしまったんです。

自然のお産=つらいお産ということに気がつかないまま...

私は異常なまでに痛みに弱いのです。

だから陣痛分娩が怖くてたまらなかった。

だから自然のお産は痛みが少ないと思い込んでしまったんです。

病院=陣痛促進剤=無理やりするお産=苦痛をともなうと、そう解釈してしまったんです。

あと、研修医が居並ぶなかの検診や分娩、医師がゴルフに行きたいから促進剤使って早く産ませようとかそういうネットの話を真剣に受け止めてしまいました。


この産院最後の日、紹介先を受付に提出したのがカルテにはさまっていて、それを見た助産師さんの

「エッ...助産院にするの?勇気あるわね、そこ本当に大丈夫?」

と、診察中に先生が

「エッ...なんで助産院にするの?そこはちゃんとした嘱託医あるの?私は助産院すすめないな...」

と言った言葉、これも慢心した私の心には届かなかったんですね。後から考えると深い意味あったんですね...

この日でこの産院ともお別れだと思ったのですが、のちのちまたお世話になることになるとは思いませんでした。

しかも妊娠という形ではなく。


いよいよ、里帰りしB助産(関東のK県Y市/以前にこのブログ内で紹介した『会陰切開』の助産院とは別です)に見学をかねて大反対する母を伴って行きました。

本当に普通の一軒家でした。

中に入るとお香の香り(蚊取り線香みたい)が充満していてお寺に来たみたいでした。

診察ベッドは2台あり、縦長のビニール衣装ケースみたいなのがありました。

これがうわさの遠赤外線サウナ(あまり暑くはないです)分娩室は4畳半ほどの畳の部屋。

こんなところで産むなんてと母はショックを受け、ますます断固反対しました。

これからお産の人が椅子の背もたれを抱えて陣痛に耐えてました。

これが病院と違ってアットホームってやつなんだなーと思いました。

助産師さんには、総合病院が嘱託医であるので安心なこと、私のような初産の人こそ助産院がおすすめなこと、今まで一度も事故がなかったこと説明されました。母は帰る間際、玄関に入ってくる患者さんをつかまえては本当に安心なところなのかを確認してました。

しかし、私はここで産もうと思い、さっそく通うことにしました。


毎回診察のたび、テルミー療法といって試験管のような金属の棒にお香が入ってるのか、忘れてしまいましたがそれをお腹や腰周りにあてるように30分程マッサージしてくれました。

なんでも血液の循環がよくなり胎児によいとのこと。

受けていても悪くはないとは感じましたが、効果の程はわかりません。

自己満足の世界なのでしょうか。

あとはお風呂場で便器みたいのがあり、その中にまたお香みたいのがはいっていて、直接お尻をあたためるのをしました。

これも30分位座り続けます。

これは煙いしお尻の穴が熱くて仕方なかった。

これも産むところがやわらかくなり分娩が楽になるとか。


ここで産んだ人の感想帳を手渡され読むようにいわれました。

これらの効果はどうなのかわからないけど、普通の病院の機械的な検診くらべたら同じ検診代でやってもらえるのでいいかもしれません。(毎回4000円+お香代500円位でした)

でも効果の程は確信できません。

ここではマタニティヨガ、お灸教室、妊婦達のお散歩会などがほぼ強制参加のように言い渡されます。

私はヨガとお灸だけ参加しました。

散歩は妊婦友達を作れとしきりにすすめられましたが自分で毎日2時間散歩してるし、自分のペースで行いたいのでやりませんでした。


たまたま私の検診中、散歩している途中坂道で転び足を切ってしまい、病院にぬいにいかなければという妊婦がいました。


お灸教室は子宮口が柔らかくなるという足首のつぼに毎日行うようにと教えてもらいました。ここは子宮に良いところで、お灸をすると胎児が気持ちよくなるとか、子宮が楽になるとかいってました。

お灸は即効性があるから、今効果が現れるとその場でどう?どう?と先生が各妊婦にきいてましたが、正直私にはまったく効果がわかりませんでした。

素直にそういうと違うつぼやお灸の時間を延ばし、また効果を聞かれましたが、やはり効果はなかったが面倒だったので「効いている気がする」と答えました。

両隣の人は心から「本当にお腹が楽になって」とか「すごく効果あります」とかいっていたのでびっくりしてしまいました。

先生も舌をみて

「さっきとぜんぜん舌の色が違ってる」

とかお腹を上下に軽くゆさぶり

「ほら、赤ちゃんが気持ちよさそうにしている」

などというのでその気になったのでしょうかね。


この教室には難聴の妊婦がいて、紙で会話してました。

Yさんの触診はとても乱暴で痛く、優しさがなく、話し方もいばってて、テルミーも15分位でとっととやめてしまうので毎回この人に当たりませんようにと願ってました。


毎回一応超音波みたいのをしてくれますが、すごく古い型ので何がうつってるのかさっぱりわからなかったけど、プロの彼女達にはわかるのでしょうか。

心電音みたいのを図るとさらに500円だか1000円プラスされます。

遠赤外線のサウナみたいのも入ります。

顔だけ出し、体が心からあたたかくなるそうですが、これも私にはなんの効果があるのかわかりません。

そのときB助産院で産んだ人が書いたエッセーの本が出版されたらしく読むよう渡されました。

こうやって、どんどんここのやりかたにはまらせ洗脳していくのでしょうか。


総合病院は大事な検診をしに行かされますが、スタッフは

「あの病院よくないのよ」

とか

「あんな病院で産みたいと思わないでしょ」

とかよく言っているのが気になりました。

私も1度しか行ってなかったこの病院がああ、良くない病院だなんてそんな気がしてきたもんでした。


予定日近くになると雑巾がけに来るよう言い渡されました。

雑巾がけの姿勢はお産によいとのこと、みな強制的にやらされてるようでした。

Yさんの自宅をすべてくまなく隅々まで掃除するようにいわれました。

私がやった日は予定日を1週間近く過ぎてもまだ兆候がないという夫婦(夫立会い出産とかで、なんと旦那さんも雑巾がけに参加してました)私は疲れるし、やっていくうちなんかいいように使われているような気すらしてきて、適当にやってましたが彼女達は真剣にやっていました。時々雑談したのですが、彼女は予定日を過ぎたあたりから「ひまし油」を飲まされているそうです。

一種の下剤なのか、いわゆる天然の陣痛促進剤ってことらしく、とにかくこの世のものとはおもえないまずさだそうです。

何がつらいかってこれを飲むのがつらいそうです。

あまりにまずさにこれを飲んだ後すぐヤクルトを飲むそうです。

このひまし油ネットで見てみてください。

飲むのはあまりよくないような気がします。でもどの助産院でも使っているようですね。

前回話した産院では同じ促進目的でハーブティーを飲ませてます。

どちらもどの程度効果があるのかはわかりませんが、体にも精神的にもどちらが妊婦によいと思いますか?このお掃除の後はランチを助産院でごちそうになりました。

これはおいしかったです。


体に良いものを取り入れているとか。

それは納得できましたが、彼女が帰るとき例の「ひまし油」を家で飲むよう渡されているのを見て、私は何とか飲まなくていいよう早く陣痛が来ることを願ってました。

雑巾の効果が出たのか、帰り道、いつもより違う茶色いおりものがでて、その晩陣痛がきました。

予定日の次の日でした。