産科医の方のご意見>パブコメ

助産師の問題ともいえるhttp://d.hatena.ne.jp/jyosanin/20101128/1290898770:title=パブコメ]に、ある産科医の方が実際に出された意見書を当ブログにて紹介させて頂けることとなりました。
ご快諾くださり、有難うございます。

もうパブコメは締め切られていますので、後は結果を待つだけなのですが、緊急避妊ピル(ノルレボ錠)より数日後が締め切りだったので、そろそろかな? とおもいながらももう年末と年始…来年のいつくらいになるんでしょうか、結果が気になります。

産科医の方のご意見というのは、私たちにはなかなか伝わってきません。読んで頂ければ、助産師が会陰切開や縫合、麻酔を扱うこと、それらを助産師が指導することなどが法律的にも許されることではないというのが、いかにして問題のあることなのかが分かって頂けるとおもいます。これは出来れば、助産師会の方にも読んで欲しいですね、助産師会が確か、今回のパブコメの提案者(表現が適切かわかりませんが)だったとおもいますので。

12月15日は保健師助産師看護師学校養成所指定規則及び保健師助産師看護師法
行規則の一部を改正する件について

(意見の趣旨)
本件、省令改正に反対する。

(意見の理由)

(事実)
本件規則改正は本件省令改正は平成22年2月12日に社団法人・日本助産師会の要
望を受けて、看護教育の内容と方法に関する検討会・第一次報告などでまとめられた
項目を教育課程で具現化しようとするもである。

(会陰切開について)

会陰切開については「会陰切開術・縫合術」と収載にされており「手術」であり正常
分娩以外の取り扱いが禁止されている助産師は行うことはできない。

また、会陰切開縫合術は局所麻酔か区域麻酔か全身麻酔が必須であるが、麻酔は医業
そのものであり医師以外のものが行うことは許されていない。

このことは厚生省・昭和39年06月18日・東地刑日記第四七八号・医師法第十七条にお
ける「医業」について、すでに明記されており本省令改正は厚生労働行政が矛盾した
省令を出すことになり、省令間の整合性に著しくかけるものと言わざるを得ない。

局所麻酔薬は劇薬に指定されていることも留意されたい。

これら「会陰切開術・会陰裂傷・切開縫合術」についての解釈変更は医師法の改正か
別の法律を制定して行うべきである。

例としては救急救命士法(平成三年四月二十三日法律第三十六号)が前例として存在
する。

以上の通り、医師法関係する項目を、保健師助産師看護師学校養成所指定規則及び保
健師助産師看護師法施行規則の一部を改正する省令で解釈変更することは法体系を乱
すものであり論外である。

個人的には、本省令を根拠に会陰切開を行う助産師や指導する助産師がいれば少なく
とも医師法という法令で認められた行為とは言えないので傷害罪・同教唆で刑事告訴
も辞さない予定である。

(妊娠時期を診断する・妊娠経過を診断する)

これらの診断は医業であり、妊娠時期を診断をすることは習熟した技術を要し医師法
に明確に違反している。このような下調べをせずに省令改正とは論外である。

(異常発生時の判断と必要な介入を行う)
(じょく婦の診l断とケア)
(新生児の診断lとケア)

これらは診断は時として高度の診断と治療を要する医療行為を含むものであり医師法
に明確に違反している。このような下調べをせずに省令改正とは論外である。

(地域母子保健におけるケア)

これらはすでに地域の保健所、保健センターの保健師と各医療機関が連携を密にする
ことが本筋であり、おのおのの助産師が個別で行うべき行為ではない。

(まとめ)
以上のように本件省令改正は欠陥だらけであり法律体系を乱すことはもちろん、臨床
現場に混乱をもたらすことは必至であり明確に反対する。

きちんと担当の方の心に響いていくださいますように…と、祈るばかりです。
新生児のケアとか、本当にとんでもないことをしたがっていると、何度読ませて頂いてもぞっとしてしまいます。

しかし、助産師が会陰切開や縫合、麻酔等の教育者になるということは、既に医師である何方かがその教育を担うということですよね? それを引き受けることもしないで欲しいです。けど、既に厚労省がその教育に税金を投入しているという情報もありますので、医師のどなたかも協力してしまっているということでしょうか…

助産師会はこのご意見を読まれたら、どういうご感想を述べられるのでしょうか…聞けるものなら、聞いてみたいです。