プライベート出産

恐ろしいことです。
お産を軽視する結果でしょうね、今日、やっと、お産について考えようということで集うMLにて、“無介助分娩”の危険性を伝えてくれという投稿がありました。
mixiでもコミュがあったりして、前から見てはいたけど、はっきりいって、同じ言語で会話出来るとはおもえなかったので、書き込むことはありませんでした。
あ、今でもあそこには書き込まないな。

世の中、知らないだけで沢山のお産についての本が出ています。
あなたにもできる自然出産―夫婦で読むお産の知識
『病院での危険性だけではなく、ありとあらゆる場合の危険性も説明している』と称えている方もいましたが(AMAZON外)、無介助分娩を薦めるような結果にはなっているようです。

できるだけ自然に。。。笑顔で育児
こちらのブログでは
Q.出産準備は何を用意すれば良いのでしょうか?
という内容があります。
自宅出産をされたときの経験から話されているそうですが、中に助産師が間に合わなかった時のために用意するものがありました。
以前にも他の方から助産師が間に合わなくて、結果的に夫婦だけで出産したという実体験を聞いたこともあります。
無介助分娩が危険だと警鐘をならしてくれと、先のMLでお願いしていた方は、助産師会の理事でもあり、指導・教員でもある方です。
ならば、まず、実際に自宅出産の内容の見直しもするべきではないでしょうかね。
だって、無介助分娩は危険だと言っていても、自宅出産の依頼を受けていて、「もしも私が間に合わなかったら、これでこうすればいいの」というような指導を妊婦側にしているのであれば、それは
『私たちがいなくてもなんとかなる!』
と言っているのと同じじゃないですか。

無介助分娩をプライベート出産というそうです。
いのちは続いて行く』の中、“プライベート出産に憧れる”の中で、『助産師じゃなくてもいい』というような内容があります。
まず、子供が無事に生まれるのが当たり前という内容を悲しくおもいます。
こういうことを言う、言わせているのは、結局はお産を
『自然に、あなたの力で産みましょう』
と美化した人たちではないでしょうか。
勿論、こういう考えに至った本人の責任もあります。
でも、本当にお産を軽視している内容はそこら中に溢れていますから、医療の知識がない人、危険なお産の経験者が周囲にいない人(現代はこちらが圧倒的に多いのではないでしょうか)は惹き込まれていくのも仕方ないようにおもいます。
しかし、その経験を簡単にまた人に伝えていってしまうことの責任は大きくあるべきです。
私のように子供が死いる人もいますから、こういう事実も知った上で判断するべきだとおもうのです。


ちなみに、出生届けが面倒くさいという理由で無介助分娩を断念する方も多くいらっしゃるようだし、そのためだけに助産師を呼ぶ、だから何もしないでくれと事前に頼まれている助産師もいるそうです。
「無介助分娩されるよりもマシ」
ということを助産師の方が仰っていましたが、それと同時に、お産のリスクをもっと伝えていくことにも必死になってほしいです。
そうでなければ、こういう方が増えるばかりではないでしょうか。

「プライベート出産」「無介助分娩」「夫婦だけでの出産」と、検索すればもっともっと、出産を軽視している内容は出てきます。
こういう方たちはきっと、「正しい食生活をしているから大丈夫」って言うのでしょう。
だったら、昔々の、「正しい食事しかなかった人たち」がどうして沢山、お産で亡くなっていったのかを教えて欲しい。
あなたよりも幼少期から当たり前に動いて歩いていた人たちが、あなたよりも“粗食しかなかった”人たちが、一度もジャンクフードも添加物も農薬も口にしたことない人がどうして死んでいるのか。
「栄養が足りなかった」だけではないってことは、とっくにわかっているはずです。
これは餓死の問題、話ではないのです。


今まで、どうやってこの話をしようかとおもっていたのですが、今回、MLに投稿があったことで、良いきっかけを頂いたとおもっています。
私は無介助分娩を危険だと叫ぶだけではなく、「お産を軽視している内容の見直し」をして欲しいです。

※無介助分娩については助産師会から一般向けに警告を出しています