「2011年版 助産所評価ハンドブック」から (5)

「2011年版 助産所評価ハンドブック」から (4)の続きです。
強調箇所は私・琴子の母がしています。
黒太文字はタイトルです。

2011年版 助産所評価ハンドブック24ページ目には、「2 自己評価実施要項」がありますが、この項目以外でも読んでいて思うのですが、自己評価は厳しい水準で日々、行われているべきことだとおもいますが、この程度の内容のことをたくさんの大人(とか助産師)が集まって作ってくれる時間を、もっと母子の安全のためにどうしたら助産師の暴走を食い止められるのかの会議に使って欲しいと思います。そう思いながら読みすすめた内容だとだけ書いておきます。

次はいよいよ、Yosyanさんからのコメントにあった25ページ目です。それは

関連必須資料一覧

です。

1-1 助産所の理念

とあって、

助産所においては、その理念を明確に定め、それを基本方針や活動目標として、助産実践に反映している。

とありますが、明確に定める理念は“母子の安全を最優先”することであって、まさか“私らしいお産”でもOKではないですよね? 
ちなみに、この暴走系の助産師の方達(もしくは支援者)が好きな「私らしいお産」の中の私って、助産師の方自身のことなのかとおもえちゃうんですよね。そういう意味で読むと、しっくりきます。

2-1 妊産婦の権利を尊重する方針

では

助産所で行われる妊産婦への全ての助産行為に対して、事前に説明が行われている。

とありますが、これも重要ですね。そして、問題を感じる箇所です。以前にあった考えさせられる死産の話と、助産院、自宅出産で陣痛促進剤? 日本助産師会に聞きました。に関連して、アトニンを弛緩出血の予防として携帯している開業助産師もいるようです(※点滴なんですよね? だとしたら、点滴一式があるということになる)。また、助産所に調査をしに出向いても、うまく隠されてしまうようです。これは噂話のレベルだと言われたらそれまでですが、しかし、私はこのように「説明が行われている」ということだけで満足はできませんし、私たち一般人に、医療の素人に説明してもしなくても、隠そうとおもえばいくらでも隠せるわけで、こんなことに費やす時間が惜しくてたまらない。事故の報告に、もっと真摯に耳を傾ける方が先決だと思うんですけどね。「やらないよりやった方が良い」って言う方もいるかもしれませんが、「やっていること」になっていて、こっちはそれを「的確認定」で信じて実は...なんてこともあるってことは、せめて私からだけは言っておきたい。琴子を産んだH助産所のH氏も、優秀な助産師として、当時は厚生省だったとおもいますが、そういうところから表彰されていて、すごく信頼しちゃいましたから。このような評価は「信頼して欲しくてやっているだけのこと」。
同じく

2-1 妊産婦の権利を尊重する方針

で、

提供されるケアの料金が明確である。

がありますが、これまた当ブログでつい先日の妊婦検診の一部になった「イトオテルミー」のように、ときに民間療法を取り入れている開業助産師の方もいて、以前まではホメオパシーも多くの助産所で取り入れていました。ホメオパシーも料金が発生するものでしたが、そのようなものも含めて、提供されるケアの料金を明確にすべきとしているわけですよね? だとしたら、民間療法をどれくらい取り込んでいるかの調査もしやすいかもしれませんので、第三者の方たちでしっかりと監視と調査をして、報告もして欲しいものですね。


2-2 安全確保のための体制・手順

特に重視したい箇所です。

医療法に基づく体制が整備されている。

に対して、

安全管理指針、機器の保守点検指針、薬剤管理指針、感染対策指針の資料
会議録・研修会参加記録、改善方策がわかる資料等は現地確認。

とあります。赤文字部分の薬剤管理指針は上記の陣痛促進剤のことと関わりあるので余計に興味がわくのですが、開業助産師が持っていて良い薬剤があるのだとしたら、それこそ明確に書き記して欲しいです。本来、医療行為はできないのですから、本当だったらなくて良いはずの文言なんですけどね。ただ、“緊急時に備えて”ということで、また問題がぼやかされていくわけです。
あと、感染症対策など、もしも助産院であってもそれなりに厳しい縛りがあるのだとしたら、何故、自宅出産だとそれらすべてが許されてしまうのか? これについては日本助産師会だってこの機関だって、みんな本当なら疑問におもうべきなんですよね、必要におもって調査しているわけだから。対策していますって言われても疑問が残るのって、こういう矛盾のせいもあると思っています。
ではではと、まるで用意されたような

緊急時に用いる薬剤の使用に関して、関与する医療者間(嘱託医師等を含む)で検討される機会がある。

がありまして、さらに

包括指示によって用いる薬剤の種類と用途を記載した資料

とありますが、実際に評価を受けた助産所の「助産所評価報告書」というのがあって(後日紹介します)、それを見ていると、薬剤に関しては

・緊急時に用いる薬剤は整備されている。

だけです。こちらも明確に記してくれるべきだとおもいますよ、だって、

助産所で行われる妊産婦への全ての助産行為に対して、事前に説明が行われている。

であり、

提供されるケアの料金が明確である。

わけですから。特に、病院での出産や、医療行為に対しては比較的、否定的な意見を持つ方が多いので、母子を、特に母親にとっては子どもを助けるためには薬剤に頼るということをきちんと説明するためにも、ここはしっかりと前向きにやるべきだと思います。

続く


Yosyanさんは特定非営利活動法人日本助産評価機構と記事も書かれています。是非。


続く

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「2011年版 助産所評価ハンドブック」から (1)
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