「無許可で助産所」院長書類送検という報道 003

駆け足で、感じたままをざっと書く。

報道をみていると、無許可だということをしきりに取り上げていますが(だから書類送検できたわけで、無許可でなかったら、なかなかこうはならなかったわけで、皮肉なものです)、「嘱託医に相談しなかった」ということもあって、嘱託医の医師は保健所に開業届けを出しているのかなどは確認していないのでしょうか。また、これだけ建物も立派で、看板もあって、保健所はそれでも「のぞみ助産院」が無許可でお産を取り扱っていることを知らなかったのでしょうか。
こういう場合、産科医療保障制度への加入もしていないのかな?
あと、亡くなってしまった産婦さんとどんな薬を使うかと話し合っていたと堂々と言っていますが、死人に口なしで、いかにも同意の上というような印象を作りたいのか? だいたい、出産後にお腹が痛いと何度も訴えている方が、薬について聞かれて決めたって、だからなんなんだ? 
助産師が基本、薬を使ってはいけないということが、産む側にまだ知れ渡っていないようにもおもいました。報道される方たちも、「え? じゃぁ、薬を使ったってことは、緊急事態だったという認識があったからですよね?」と突っ込んでいってほしいです。(※日本助産師会が出している「分娩を取り扱う助産所の開業基準」の中に「7.薬剤 」があり、そこに

助産師は、保健師助産師看護師法第37条および38条により、臨時応急手当と、その他助産師の業務に当然に付随する行為の実施が認められている。

とあります。基本的に、投薬は緊急時のものとして許されているわけで、もしもこの助産師が本気で「お腹が痛い」という言葉だけで出血量等を考慮することなく「腹痛への処方」をしたのだとしても、問題大アリですし、緊急時だから投薬したのだとしたならば、やはり搬送ありきで、搬送先に行くまでの応急処置でなくちゃいけなかったんだとおもっています。妊産婦の腹痛を医師の診断なしで“助産師の業務に当然に付随する”とはおもえない)


早く呼んでおけば良かったら、お産なんかしない方がいいんですよ

ふざけんな。
緊急搬送、救急車を呼ぶことを恥とおもうのなら、お産を扱うな。