雑誌『tocotoco』を読んで
先日、とある場所で時間を潰さなくちゃならなくなり、そこにあった雑誌を手にしてみました。
雑誌『tocotoco』vol.2
特集>お産は楽しい!>自然体のお産
上記の表紙を目にして、さぁて今回はどんなものかと拝読。
タイトルから簡単に察することが出来るとおり、自宅出産や助産院でのお産が礼賛されつつも、病院でも自分の望む形でのお産は出来るというように書いてある。
また、自宅出産や助産院での出産をするには条件があるとも書いてある。
開業するには提携の産科病院が必須だから、搬送先も確保されたも同然で安心だというような、いつも通りに疑問を抱きつつも続きを読んでいたら…
お産ライターという肩書きの方や、他2名の方を含めて(きちんと紹介したいのに、記憶に留められず…)の対談形式で自然分娩の良さを語っている内容があり、そこで怒!
なんと女医の方が、
自分で開業するような助産師は病院でキャリアを十分に積んでいるし、緊急時や危険な場合をよく知っているから安心だ
というようなことを書いている!!!
それも、“優秀”という言葉まであった!
これだもんな〜、これだもん、本当、嫌になるし、悲しくなる。
責任とれるのかな、こんな軽率なこと言って。
“特に優秀”
みたいなこと言ってるんだよ、これって。
自分ではそこまでのこと言っていないって言うかもしれないけど、素人からしたら、そう受け取れるよ。
それと、本当に病院で危険なお産なんかを沢山経験して、そういうキャリアを積んだ人ばかりなの?
私が感じるに、病院で危険なお産を沢山経験している人ほど、開業していない。
あと、助産院での判断が誤って子供が死んだり、母親の体(心含)に大きな傷が残っていたり、お子さんが植物状態になっている等、皆さんの許可さえ得られれば知って欲しい事故の報告はあります。
勿論、病院でも同様に事故の話はあります。
病院だから安全だとは言いません。
でも、『助産院・自宅出産は医療事故がないから安全』と物語るような現在、それは間違ったまま、『助産院・自宅出産なら安全』になっている。
助産院や自宅では医療行為が行えないから“(医療)事故はない”になるのだろけど、助産院でも人(胎児・子、母)は死んでいるし、傷付いている。
『医療の施しを受けられないから生じた医療事故』というのもあるし(琴子はこれだろうな)、“緊急時には”ということで、医療を施す場合もある。
外科的な処置をすることだけが医療ではないのだから、きちんとした説明をしなかったことだって、医療の問題の一つ。
搬送はしたと主張する助産院もあるけど、その搬送が遅すぎたというのだって、判断の誤り、医療事故でしょう。
きちんとした判断を心がけている助産院もある。
でも、それが出来ていない助産院もあるっていうことを、もっときちんとした記事で紹介するべきだよ。
どれを見ても、『いざというときは病院に搬送されるので安心』程度。
今回の女医さんの発言には悲しみで一杯になる。
誰に頼まれたの?
誰と親しいの?
と、マスコミにも素人の私は、『助産院礼賛』を言う方にはそういうことまで聞きたくなる。
ねぇ、誰のために言っているの?