白花ちゃんの裁判が終わりました

※今日のこの記事は自宅出産でお子さんを亡くされたお母さんからのご意見のご紹介になります。もしも荒らしや誹謗中傷、なりすましの行為をする方がいらっしゃったら、即刻IPアドレスの公開をさせていただきますことを先にお伝えしますので、ご同意くださった方のみコメントをください

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今日は白花ちゃんのお誕生日です。2009年生まれだから、4歳になりました。
そして今日は白花ちゃんの命日でもあります。
【白花ちゃんについてのお話】
危機感のない助産師−自宅出産、女児死亡
危機感のない助産師−自宅出産、女児死亡 Vol.2

その後、白花ちゃんのお母さん haccaさんが提訴をされました。
【白花ちゃんの裁判関連】
【白花ちゃんの死は避けられたのではないのか?】−お母様が提訴されました。
提訴前のhaccaさんの気持ち
白花ちゃんの裁判の経過報告
子どもが死んだ後

先日、和解で裁判が終わりました。haccaさんが断腸の思いで受け入れるしかなかった和解と私は感じています。
裁判を終えたhaccaさんがご意見をくださいましたのでご紹介します。

裁判所から和解勧告があり、先日和解しました。
和解という言葉の響きはまったく受け入れられないものですが、仕方がありませんでした。

要旨は、1.解決金の支払義務を認める。
2.原告の突然の激しい腹痛ないし陣痛が持続しておこり、胎児心拍数が低下しているのを確認した時点で最寄りの医療機関に転送すべきであったにもかかわらず、誤った判断でそれをしなかったことについて謝罪する。

このようになっています。

この和解条項にある文言は私がつくったものです。最低限、この文句だけは省けないと考えたものです。
だからこれは助産師の口から発せられたものではない、助産師の本心や当時唯一の医療関係者であった助産師しか知り得ない真実とは言えません。
また助産師の行為が死に導いたとは取れない、曖昧な内容です。
弁護士との相談の中で、これ以上踏み込むと助産師はなにも受け付けなくなるかもしれないというプレッシャーを感じた結果、このような文言にせざるを得ませんでした。

郵送されてきた文書を見ていると、このペライ紙で白花の受けた試練、苦しみは終わりなんだと。直視できませんでした。
とてもくやしい。

記録が本当に少ないことから、助産師の管理と白花の死亡の関係を証明することが難しいのだと弁護士に何度も言われました。
私の提訴を受けて助産師が弁護士を依頼するにあたって、助産師は損害賠償金を払えないことを問題にしたようです。
行った管理に不当な文句を付けられて困っている、ではなく、払えないから困っていると。
問題はそこ?

助産師は保険に入っていませんでした。驚愕でした。
「おかあさんとあかちゃんのふたりの命を預かっている」だから神経をすり減らすのだと言っていた助産師ですが、二人の命を預かる職業で開業しておきながら、保険に入らない・・?
神経をすり減らしながら何を看ていた?
何も起こらないとタカをくくっていたのは何故。

賠償金が払えないから、指摘された管理の不備が白花の死亡を避けられないものにした原因だと認められないのか。
保険未加入が事態を硬直させてしまっているのだと思わざるを得ず、そのために真相がわからない腹立たしさ。
保険の加入は事実を知るためにも必要なようです。開業して助産師ご本人が責任者となるならば本来は保険加入が常識かと思いますが、それをご本人の選択に任せてしまうとこのようなことになります。

また、嘱託医、応援に駆け付けてくれた三次病院の医師、解剖医はこんな経緯で運ばれてきた白花に出来るかぎりの処置を施してくれたけれども、私からの質問にはコメントできない、これ以上伝えることはないといい、訴訟に関わることを拒否しました。
忙しいのに、これ以上時間を割きたくない、原告側に首を突っ込んで巻き込まれるのはイヤってことかなと思いました。

助産師が開業するには嘱託医と提携することが必要、ならば嘱託医には提携の条件として保険加入が必須だと助産師に提示してほしく思います。
それくらい、できるのではありませんか?

私からの提訴に対する助産師の言葉に、「自分は法律専門、心理専門、文学専門でもなく、母性専門の助産師である。」とあります。
これは医療従事者の言葉として有り得ないと思います。ご本人が仰る通り、助産師とは母性という曖昧な精神性を専門にする職業だと考えるべきなのですか。

結局、こちらが用意した和解文に対してそれでいいですと返事しただけで、助産師からの主体的な行動は最後まで得られませんでした。
主体的に行ってほしかったのは、どうして死亡に至ったのかを自己弁護を考えないところで検討するってことです。
管理のミスではなかったのかとのこちらの問いに、客観的な事実に基づいた検証を、あの場にいた唯一の医療従事者として検証をして欲しかったと思います。

その態度を示してもらいたくて起こした訴訟であったといえます。
結果私の中では、白花に対して死なせてごめんなさいと思う気持ちだけが残りました。

白花ちゃんが教えてくれたことに「嘱託医」について私たち産む側が考え直してみるべき、ということがあるのではないでしょうか。助産所や自宅出産が存在する以上は、そこがもっと監視・監督されているべきだと思います。もっと考えをまとめる時間を要することなのですが、白花ちゃんのお誕生日だからこそ、白花ちゃんが何かを教えてくれているような気がしてなりません。


白花ちゃん、お誕生日おめでとう!
haccaさんも、白花ちゃんの4歳のお誕生日、おめでとうございます。