お願いがあります

昨日の読売新聞、ビタミンK投与せずにお子さんを亡くされ、提訴に踏み切ったお母さんへのエールを送ってくださった皆さん、有難うございます、私のことじゃないんだけど、やっぱり嬉しいです。
そう、件のお母さんはこれからもっと苦しいことを強いられる可能性もあるし、自分の選択を悔やむことが重く圧し掛かることでもあるので、少しでもそれらを跳ね返す強さになってくれればと、私も皆さんのように英断だと声を大きくして応援しています。

その反面、私に管理人のみでくれる方も、外のブログでのコメント欄でも、
『選んだ母親の責任』
があるので、呆れるばかりです。

被害者を責めるのは簡単です。
うなだれた頭に言うのは、上から言えるから簡単なのかもしれません。
自分はそんな選択しないんだから、自分は正しい選択が出来ているんだから、出来なかったお前が悪いんだって言うのは、助産院の問題とは別に、正しいこととはおもえません。
特に、いまはまだ助産院や自宅出産の問題が全くといっていいほど公にしてもらえずにいるというのに、そっちには力が働かず、すぐに『選んだ人の勉強不足』と仰るのはどうでしょうか。
そう仰るのならば、先にまず、問題の助産院や助産師を正してからにしてもらえないでしょうか。

助産院や自宅出産での事故被害のお母さんたち、ご家族の皆さんは皆、この自己責任論に押し潰されます。
現に、ここでまだ公に出来ていない方達のお話でも、原稿までは書いて完成しているのに、それをじゃぁこれから公にしますね、公開しますねって段取りに入ると、
「すみません、やっぱり苦しくて駄目です、ここだけのお話にしてください、気持ちがまた上を向いたら公開してもらえるようにしますから」
となって、連絡が途絶えてしまうこともあるんです。
どうおもわれますか?
まだ責められますか?
話した方が楽になるよって皆さんよく仰いますよね、悲しいことは泣いちゃって、沢山泣いちゃって楽になりなって。
でも、話した方が苦しいこともあるんです。
そう言われることがわかっているから、だったらどうせ苦しいのなら、一人でも多くの方から責められないで済むようにしたいとおもうのは当然です。
そしてまた、貴重なお話や改善へのきっかけとなるかもしれないことが、闇に葬られていくんです。

私だけじゃないんです、助産院や自宅出産でお子さんを亡くされた方の全員が、自分の選択を責めています。
助産院や助産師を訴えたからって、自分に責任がないなんて誰一人もおもっていません。
でも、私たちが責任を自覚するだけの問題ですか?
私は私たち以上に、いい加減な説明や、自分の思想を強いるために医療を批判して誤魔化したりしている、そして子供が死んだら運命論で丸め込もうとする助産師たち、それが仮に一部であれ、そういう助産師が今でも平然と開業していることに先に問題を感じて欲しいとおもっています。
「そんなんところを選んだあんたが悪い」
そう仰りたいのなら、そんなところを野放しにしているあなたにも問題があるのではないですか?

件のお母さんだけじゃないです、助産院や自宅出産のお話が医療事故のように公にされないのには、こういう自己責任論の蓋が重くあるからです。

提訴されたお母さんを私はこのブログを通じて応援していきます。
経過を知る術があまりないので(ブログ見ていたら、また気が向いたらで構いませんので、是非ご連絡ください)、一方的な応援になりますが、自己責任論を仰る方には飽きる事無く、同じことを繰り返し言わせていただくことにします。
管理人のみでも同じです(最近、この管理人のみが乱用されつつあるのですが、基本的には事故の報告くださる方からの唯一の手立てとおもって残している機能ですので、なるべく公開してくださるとブログ運営としては助かります、批判くださる方は特に、堂々と公開して仰ってくださった方が良いのではないかと客観的におもいますよ)。

助産院や自宅出産で悲しいお産となってしまった方達が、子供の死、命や障碍を無駄にしないで欲しいとおもう気持ちを知ってください。
宜しくお願い申し上げます。